まだ内定が出ない人の「緊急総点検」②面接でうまくいかないのはなぜ?
*東京駅赤レンガ駅舎復原記念の、素晴らしいライトアップイベントがありました。
面接を何回受けてもダメで、もう疲れ果てたよ、という人もけっこうおられるのではないでしょうか。
なぜ、うまくいかないのでしょうか。
いままで就活生の相談に乗ってきた経験で言うと、大きくふたつに分かれます。
ひとつは、「あと少しのところまで来ている人」。
そういう人は、こんな相談の仕方をしてきます。
「すごく意地悪な質問をされて、落とされました」
「相手とうまく会話できたと思うのですが」
面接を何回も経験するようになると、自分なりに「手応え」を感じるようになります。なのに、落とされてしまう。がっかりもひとしおです。
こういう場合は、企業の面接担当者からの質問が、「あなたよりも先を行っている」、言葉を換えれば「未来を見ている」ことに気づいていないことが多いようです。
つまり、アピールの段階はすでにパスしていて、その次の判断基準についての質問に移っているのに気づかないということです。
どういうことでしょうか。
「わが社で働いてもらう能力があるかどうか」という基準をパスした場合、次に企業が考えるのは、「この学生は、同僚として、部下として一緒に働ける相手なのかどうか」ということです。
ある学生に、思い詰めた表情でこう聞かれました。
「最終面接で落とされました。どうもまずかった答えがあるようです。でも、自分では何が悪いのかわかりません」
――どんな質問をされたのかな。
「決められたことは絶対に守る、というアピールをしていたら、『毎日遅刻してくる同僚がいたとします。あなたはどうしますか』と聞かれました」
――どう答えたの。
「そんなのは、絶対に許しません、と言いました」
あなたは、どう思いますか。
「あなたが実際に入社した場合、社内でどのように振る舞いますか」。それが質問の本当のテーマだったのです。
それまで聞かれていた、「あなたはどんなことをしてきて、どんなポテンシャルを持っているのか」ということから、内容が「入社後、あなたはどう行動するか」にシフトしていたことに気づかなかったというわけです。
その企業は、彼が入社して、たとえば管理職になって人の上に立った場合のことも考えて聞いている。人の上に立つ立場になったとき、『遅刻してくる部下は絶対に許さない。聞く耳なんか持たない』のでは……ということなのでしょう。
彼は、次の企業の面接を突破して内定を得ました。
次回は、「面接で手応えがつかめない」、少々やっかいな人たちについてお話したいと思います。
*ご質問を受け付けています。
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