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2012年10月

2012年10月29日 (月)

無料セミナーを行います!

Heibon

10月29日付け朝日新聞朝刊に、上写真のような広告を掲載していただきました。

また、Amazonのページには、大変素晴らしい書評が寄せられました。
どなたなのか存じ上げないのですが、大学2年生とのこと、私たちがこの本で伝えたいと思っていることを、大変的確に指摘されています。ありがとうございます!

■明治大学でセミナーを行います。
11月15日午後1時半から4時まで、明治大学紫紺館3s会議室で無料セミナーを開催します。基本的に明大生が対象ですが、このあたりのレギュレーションが変わりましたらこのページで告知します。

さて、いままで私(高瀬)は、成蹊大学塩澤一洋ゼミナールの学生さんと、そのほか口コミで依頼された限られた方々に、直接エントリーシートや面接のアドバイスをしてきました。
私のやり方では、学生さんひとりひとりとフルコミットするので時間がかかり、質が落ちない人数に制限したかったのと、報酬をいただかずにやってきたという理由もありました。

■無料セミナーのご希望をうけたまわります
季節は2014年卒の3年生がそろそろ動き出す頃にさしかかっています。
そこで本の発刊を記念しまして、不特定多数の方々に集まっていただき、就活へのマインドセットとエントリーシートの書き方をお伝えする講座を、11月中に無料で開こうかと考えています。

場所については、とりあえず東京都内で考えておりますが、ご希望があれば別の都市に出前もします。費用は、会議室などを借りる費用が発生した場合はその分を分担していただきますが、それ以外は一切無料で考えています。

参加してもよい、あるいはこんな形でやってほしい、というようなご希望、などがありましたら、お気軽にコメントか、右のフレーム下からメールをお寄せください。極力ご相談に乗ります。

2012年10月16日 (火)

自分を直視する勇気が、内定につながる——平凡社新書『1点差で勝ち抜く就活術』刊行にあたって

私は就活コンサルタントではありません。大学研究室に出入りする編集者として学生たちと出会いました。

成蹊大学法学部塩澤一洋ゼミの学生たちは、もの怖じせず、思ったことをずばずばと大人に語り、鋭く質問してくる。素晴らしい。そして面白い。
こちらも真剣に答えているうちに、親しい仲になっていきました。
ある日突然、S君から「エントリーシートを見てくれないか」と頼まれました。
友達から金はとれないな。タダで相談に乗るようになり、そしてそれが、ゼミの恒例となりました。

しかし、最初に学生たちのエントリーシートを見た瞬間、私は強い衝撃を受けました。
私は普段からの付き合いがあるので、彼らの本当の姿を知っています。
彼らは行動力があり、いろいろな経験にどんどん飛び込み、ポジティブで、しかも思慮深い。
なのに、エントリーシートには、なぜか個性を失ったありきたりなことしか書かない。
これでは通らないじゃないか。

膝詰めで、徹底的に彼らの行動とその行動原理、それを動かす価値観を聞きました。
すると、やっぱりたくさん個性的で魅力的なエピソードが出てくるのです。「考える量」が足りなかっただけなのです。
それらを整理し、まとめ、再構成していく「考える方法」を教え、作業にしばらく没頭することになりました。

学生たちは、輝くものを持ちながら、真に自分を語る事実をアピールしていません。なぜか。
「自信がない」のです。あるいは、極度にまわりに気を遣って生きるのがならいになっていて、本当の「自分のよさ」に気づいていないのです。
自分を直視する勇気。それがあるかないかで就活の正否は決まる、そう痛感した出来事でした。


おそらく、エントリーシートで学生を最初に知る企業人は、「学生には個性がない」と思うだろう。また、「就活評論家」を自称する何人かは、そんな学生たちを馬鹿にしています。
しかし、それは一面的な評価でしかありません。私たち著者は、徹底的に学生の側に立って書くことにしました。

自分と相手を分析して、そのマッチングを考え、一緒に「組む」ことでどんなよい効果を生むことができるか。
これは就活に限らず、よりよい仕事や人生そのものを豊かにするスキルだと思うのです。
残念ながら厳しい就活、ならばそこから「生きるすべ」「人生を豊かにするすべ」をつかみ取ってもらいたい。
それが私たち著者の願いであり、本書の真の狙いです。

2012年10月14日 (日)

まだ内定が出ない人の緊急総点検⑨まだ「最初の壁」に当たっている人はどうする

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今回は、何も手がかりもなく、面接に落ち続ける人の問題を取り上げます。それは、まだ「最初の壁」に当たって苦しんでいる、ということを意味します。

就活も長期化して、何の手がかりもなく落とされているのは苦しいと思います。
前回取り上げた、「最後の壁」に当たっている人も苦しいのですが、 一応は企業担当者とのコミュニケーションもできていますから、焦りはするでしょうが、「どこから手をつけたらいいのか」という悩みとは少々異なるでしょう。

「最初の壁」に当たって苦しんでいる人、
これらの人びとは、まず基本的なところをチェックする必要があります。

■面接の「最初の壁」はコミュニケーションに注意
たとえば、エントリーシートは通るのに、面接はダメという人。企業の担当者と、きちんとコミュニケーションがとれているかをチェックする必要があります。要するに、
「面接の時間内に、ちゃんと相手と話ができているのか?」
ということをもう一度見る必要があるわけです。

エントリーシートがどこの会社でも通り、面接に進むことができる水準になっているならば、自己PRと志望動機は通過する水準を満たしていると一応考えられます。

そうすると、面接で先に進めない理由は、
「面接での受け応えに問題があるのではないか」
というところに絞り込まれるはずです。

企業担当者との会話は、きちんと成り立っているでしょうか?
どんなやり取りをしたのか、覚えている限り、思い出して「再現」してみましょう。そのやりとりにヒントが隠されている可能性は大きいと思います。

思い当たるところがあったら、すぐ直して、なるべく早く他の企業で試すか、あるいは大学のキャリア支援センターの職員に相談してみましょう。

■エントリーシートの「最初の壁」は、もう一度基礎から見直す
このブログでは、エントリーシートをきちんとまとめ、練り上げる必要があることを繰り返し訴えてきした。

就活を10ヶ月以上続けてきて、エントリーシートが通らない人は、やはり基礎から見直した方がよさそうです。ご自分が書かれている内容を、このブログでご提案している内容に照らして、もう一度最初から再確認してみることが必要ではないかと思います。事は急を要します。

2012年10月10日 (水)

まだ内定が出ない人の緊急総点検⑧「最後の壁と最初の壁」

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面接で結果が出ない。

なにが悪かったのか、手応えがないまま不採用通知の「お祈りメール」が来てしまう。
そういう悩みを抱え、途方に暮れている人も多いかもしれません。
就活生の相談に乗っていると、いま、面接で壁に当たっている人は、大きくふたつの類型に分けられるような気がします。今回は、そのお話をしましょう。

■最後の壁にぶつかっている人
この類型の人は、面接も何回か進んでいき、2次面接や3次面接、場合によっては最終面接で敗退を続けるというパターンです。自己PRや志望動機などは納得してもらえるように話せたが、その先がうまくいかない、という声をよく聞くのです。

こういう人の場合は、「質問の潮目が変わっていないか」注意する必要があります。
つまり、企業側が知りたいことが、それまでと変わっていることを見逃している場合です。

企業は、採用すべき学生の水準をあらかじめ決めていることが多いのです。
エントリーシートや面接でそれを確かめることになりますが、それが満たされた場合、質問の角度が変わることがあります。

「この学生を職場に迎えて、一緒に働けるかどうか?」

こうなると、質問は準備したものを話すだけでは対応できない種類のものになります。

「もし、職場で○○だったら、あなたはどうしますか?」

問われているものは場合によってさまざまです。柔軟性を問う質問、組織人としてきちんと振る舞えるかどうかを聞く、場合によっては、人の上に立つ素質があるかどうかを聞かれている場合もあるのです。

そしてもうひとつ、それまでの自己PRや面接での問答とこれらの質問への答えとを比べて、違和感や疑問がないかどうかもチェックされている場合があります。つまり、「人間としてのあなた」全体が見られているということなのです。
ですから、質問はきちんと聞いて、きちんと理解し、真正面から答えましょう。

早合点はけがの元です。聞き取りにくかったら、お願いしてもう一度質問してもらいましょう。よほどぼんやりしていたことがあからさまでなければ、マイナス点にはなりません。

■「盛る」副作用で受からない場合も
このブログでは(そして、今度の新書でも)、経歴や実績を水増ししたり、ないものを捏造してしまうような「盛る」行為は絶対にしてはならないと繰り返してきました。その理由のひとつが、ここにあります。

質問の潮目が変わったときに、矛盾が出てしまうことが往々にしてあるのです。

「あれ、前と言っていることが違う」

という違和感は、往々にして命取りになります。企業側は、それまでに描いてきたその学生のイメージが、実は違っていた、ということを嫌うからです。

あくまでも、自分という人間そのままを見せる。
それが、「最後の壁」を突破する王道です。

次回は、「最初の壁」に当たっている人の問題について取り上げます。

2012年10月 7日 (日)

このブログが本に。10月15日、平凡社新書『1点差で勝ち抜く就活術』発売!

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このブログが本になりました。平凡社新書から『1点差で勝ち抜く就活術』(税込み819円)というタイトルです。新しい就活シーズンの始まりに向けて刊行することができました。

基本的な考え方はブログでお伝えしてきた内容をより具体的に整理して、最新情報や実際の就活生の体験と私のアドバイスなどを盛り込み、就活の各ステージでやるべきこと、とりわけエントリーシートを作るための自己分析と企業研究の方法について、より詳しく解説しています。

「なにをすべきか」はシンプルに、
「どうやるべきか」は詳しく。
このように作られていますので、お役に立てるのではないかと思います。

著者は私、高瀬と坂田二郎の共著です。坂田は企業の人事担当者として20年以上のキャリアがあり、現在はフリーランスで人事・総務研修の講師をしています。このブログではお伝えしていない、企業側からみた採用の実際や、企業の採用基準はどう決められるか、面接などで、企業の担当者は学生のどこを見ているかなど、「企業の採用マインド」について詳しく紹介してもらいました。

今月15日、全国の書店で発売になります。ぜひお手にとってごらんいただき、そしてお求め下さい。ご質問やフォローはこのブログで行いますので、どうぞご意見やご質問をお寄せください。

……『1点差で勝ち抜く就活術』目次……

序章 「1点差」があれば勝てる!

 「1点差」でしか勝てないのが就活/内定がとれない理由とは/エントリーシートは、自分を見つめる道具/就活は企業との人間関係の構築

【コラム】セルフ・ブランディングの「罠」

第1章 あなたのエントリーシートはなぜ通らないか

 大企業・人気企業に受からない理由/「1点差で勝つ」ための3つのミッション/残念な就活生の、残念なエントリーシート/「安定志向」が就活漂流を生む/エントリーシートでもコピペする/「非リア充」でもOK。企業が見たいのは、将来の可能性/必要なのは「自信をつけること」/自己分析と相手をどう理解するかを書く

【コラム】理解することが、就活を制する

第2章 企業は、学生のどこを見ているのか

 就職氷河期は、これからもつづく/採用は、数的目標と質的目標の兼ね合い/「望ましい人物像」が大転換/なぜ、「数より質」か――「プライベート・ライアン」の教訓/「受かる二十五人」と「落ちる二十五人」/何が合格と不合格を分けるのか/「悪くもなく、よくもない」応募者が圧倒的に多い/担当者はどんなエントリーシートを通すのか/あらゆる仕事は問題解決

【コラム】おくびょうな就活生たち

第3章 企業が立てる「仮説」とは?

 やはり重要なコミュニケーション能力/就活のスタートは早く!/就活に対する「価値観」を変えよう/知っている会社=いい会社という思い込みから脱する/なるべく新卒採用で就職したほうがよい/厳しい経営環境の企業は、新卒採用に絞るのがセオリー/企業は学生の内定状況をどう見るか

【コラム】「親子で就活」はいいか悪いか

第4章 自己分析が、「通るエントリーシート」のかなめ

 誰も教えてくれないエントリーシートの書き方/「三角形自己分析法」で知る、過去・現在・未来/「メタ思考」で深める自己分析/過去→現在→未来の流れに、自分を位置づける/未来の【コラム】自己分析とタコ分析

第5章 「1点差で勝つ」成果の積み上げ

 自分の中の「ブルー・オーシャン」を見つけよう/「お客様からの評価」「数字」は強いアピールポイント/「弱み」を「強み」に変えてしまおう!/共感を呼ぶ「失敗体験」/書かないほうがいい失敗体験もある/高校時代のことをアピールできる?/こっそり、自分の欠点も分析しておく/内定への必要条件、業界研究・企業研究/「関係性」で解き明かすのが企業研究のコツ/企業情報の集め方/新聞・雑誌から企業・業界の動きを知る/業界研究・企業研究をストーリー化する/間違っていても気にしない

【コラム】書く訓練としてのtwitter活用法

第6章 面接はアドリブで大丈夫!

 面接で問われるもの/エントリーシートをコミュニケーションの中心に/面接の目的とは/それぞれの面接、その内容を知ろう/のびのび面接の注意ポイント/能力のある人の意外な挫折について

【コラム】ハードルが高いと思ったとき

 

第7章 企業は面接で何を見ているのか

 能力と企業のマッチング/本当に圧迫面接だったのか?――企業のせいにする前に/「遊ばれている」ような質問にはどう対処する?/「自分の欠点分析」をピンチで活かす/企業側から見た面接/合否は運。ならば、運を引き寄せたい

【コラム】最終面接の意味

第8章 仕事をするってどういうこと

 励まされたひと言/全体像をつかめば、仕事が早く、うまくいく/「魔法のフレーズ」なんかない/それでも、ストレスはある/組織という「ハコ」を意識することで、人は伸びていく

あとがき

2012年10月 4日 (木)

まだ内定が出ない人の緊急総点検⑦「ある学生の涙」から考える

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講談社のサイト「現代ビジネス」に掲載された、投資会社を経営しておられる藤野英人さんのエッセイが反響を呼んでいます。
 対人関係が得意でないのに営業職を志望し、落とされ続けて筆者(藤野さん)に相談した学生の話です。
 学生の相談に「タダで」乗っている身としては複雑な思いで読みました。
 就活に行き詰まった学生は藤野氏に相談しました。そして藤野氏から「あなたの誠実な、ウソのつけない人柄を評価してくれる会社はいっぱいあるよ」と言われて、大泣きしたのです。
 それは、彼のターニングポイントになった貴重な涙となりました。彼は、「泣く」ことですべてを変え(「変わり」ではありません。自分でやったことだからです)、最終的に就活を成功させました。

「今の自分でいいんだ」

 無理をせず、虚飾を排して「自分のありのままの姿」で就活に臨んでいいのです。しかしここには、もうひとつの真実があると、私は考えています。

「今の自分から出発すべきなんだ」

 

■「盛る」ことが、就活生を苦しみに追い込んでいる
 この文章には、彼がいままで接してきた大人たちが、彼を否定する、あるいはありのままの彼を出すことを薦めないことで、いかに彼のことをスポイルしてきたのかが書かれています。
 まず、この学生が相談して、「営業が第一志望です!」と押せ、とアドバイスした就活コンサルタントは、彼の話をじっくり聞いていないことがわかります。その学生の本当の適性まで見抜いていません。本人を理解し、有効なアドバイスをするためには、それなりに時間をかけて話を聞く必要があります。

 では、このコンサルタントがだめなのでしょうか。そうは思いません。
 このブログでも何回か取り上げていますが、このやりとりの裏にひそむ問題があるのです。

 いま、学生たちの間には、就活に苦しむあまり、とにかく企業に迎合し、受かるためにはウソをついても構わないという風潮が蔓延しています。経歴を「盛る」(誇張する・捏造する)というのもそのひとつです。
 もちろん、こういうことは「方便」として昔からありました。私自身にも覚えがあります。しかし、最近特にひどくなり、見え透いたウソを堂々とつく人が多いように思いますし、企業側からもそう指摘されています。
 企業と学生のマッチングがうまくいかない大きな原因のひとつに、学生のこのような「自爆」があり、自らハードルを上げてしまっている現状があります。

■「心ない(ことを言う)大人」は、世の中にごろごろいる
 面接担当者に「営業に向いてない」と言われて彼は「心が折れて」しまいます。最近の若者の心は、このあたりがとてもナイーブにできているので、大人は対応に気をつけるべきです。
 しかし、このような「ダメ出し」、場合によっては「理不尽なダメ出し」は、社会に出れば早晩ぶち当たることです。よいか悪いかといえば悪いことですが、よくないというだけで解決はしません。

 大人だって、完全な存在ではないのです。弱いのです。
猿のマウンティングのように、まず相手をやっつけて自分の優位を見せつけないと、話をしたり人間関係 をつくることができない人がたくさんいます。また、自分そのものではなく、組織での地位のみを力に事を進めることしかできない、かわいそうな人もたくさんいます。
 もちろん企業も、そういうコミュニケーションはよくないと自覚し、研修や面接担当者への指導などにつとめていますが、学校のいじめと同じで、なかなかなくならないようです。企業には何らかの権力構造が必ずあり、それをかさにかかって高圧的な態度をとる人はかならず出てくるので、撲滅するのは構造的に無理なところがあります。

 そういう人にたまたま当たってしまうことは仕方がありません。
 防衛策は自分で身につけなければなりません。

 もちろん、この学生自身にも問題がありました。「なぜ営業志望とアピールして失敗し続けたのか?」という疑問を解決しておく必要があります。

 彼がストレスをためることになった理由は、端的にいえば、自己分析不足、それから企業情報を十分に分析して自らとのマッチングを深く考えなかったことが原因です。
 それがなされていれば、言われた時点で相手の言葉を受け止め、考えて志望を変えるか、あるいは「そうは思いません。なぜなら……」と自分が「できる」、あるいは「やりたい」理由を述べ、とりあえず向いてはいないが、自分を鍛えるつもりでがんばる、という方向でアピールできるはずです。
 付け加えれば、最近は少なくなりましたが、ネガティブな言葉をかける大人の中には、実は愛情を込めてそう言っている場合があります。そんな人が、実は一番あなたのことを心配してくれている人だったりするのです。そういうメッセージは逃さないほうがいい。そのためにも、自分を深く掘り下げ、面接担当者と余裕を持ってやりとりできるようにすることが必要なのです。

 藤野氏は、学生にネガティブな言葉をかけないようにと、社会に向けて大きな提言をされていますが、企業や社会全体が変わるまでには時間がかかります。それに対して、あなた自身が変わるのは今日からでもできます。率直に、背伸びせずにいきましょう。必ずいけます。

2012年10月 1日 (月)

まだ内定が出ない人の緊急総点検⑥輝ける理想と企業のニーズを合わせるには

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 先週、私が出入りしているゼミ生の相談に乗りました。
 ゼミでリーダーシップをとり、仲間からも信頼されている彼なのですが、内定がとれません。私としても、彼がゼミに入ってきて以来、就活うんぬん以前からの付き合いなので、彼のよさはよく知っています。だから、一刻も早く内定を取ってほしいし、とれる実力はあると思っているのです。

 彼の問題はこうでした。
「〈世の中をよくしたい〉という自分の理想を語るのですが、それと志望企業との間に大きな距離がある、と企業の担当者に指摘されました」

 なるほど。何が彼の面接突破を妨げているのでしょうか。
 そういうことを言うことが間違いだ、と思う人がいると思いますが、それは違います。
 社会に出て、世の中をよくすべく努力したい。大いに結構です。その旗を下ろす必要はありません。
 企業の求めるものは何か、と企業に合わせることばかり考えていても、必ずしもいい結果とはなりません。

 ではどうして受からないのか。
 企業の担当者が言うように、現在の彼の語りでは、彼の理想と、企業との接点が見いだせないからです。

 考えるべきは2点です。
・「世の中をよくする」ために、自分はいま、具体的にどんなことをしているのか。とにかく具体的に考える。
・企業のありかたに、そことかみ合う部分がないかを探す。

 企業の社会的意義はいろいろありますが、その中に「社会に貢献する」という性質が必ずあります。単に寄付をするとか、ボランティア活動をするだけでなく、企業が生産などで活動することで雇用を生み出し、また製品やサービスなどで社会をよりよくするということも社会貢献です。心ある企業経営者は必ず考えていることです。
 自分が、それまでまったく考えたこともなく、行動したこともないようなことならば仕方がありませんが、〈世の中をよくする〉ために、いままでの経験で何をやってきたかを考えましょう。別に掃除とかボランティアだけではなく、企業の社会貢献と同様に考えればいいのです。その中から、その企業の業務やあり方と合うものを見つければいいのです。

 つまりは、自己分析と企業研究をさらにきちんとやる、というのが、彼のやるべきことなのです。

 彼は小売業のアルバイトで、大変地味な裏方仕事を担当していましたが、それをきちんとやりとげることで、店を効率よく動かすには何が必要なのかを学んでいました。その成果を発揮するときがきました。ある理由で社員がいなくなってしまい、店が運営できるかどうかの危機となってしまったのです。そのとき彼は、店のバックヤードからリーダーシップを発揮して切り盛りしました。その活躍で、店は休業をまぬかれたという経験です。

 彼のこの経験を掘り下げ、そして企業研究を深めることで、マッチングする点を見つければよいのです。
 理想を高く掲げながら、企業に必要な人材であることをアピールすることは、それほど難しくないように思います。

 いい知らせを待っています。

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