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2011年12月

2011年12月24日 (土)

「通るエントリーシート」を書く⑥ 「弱み」が、実は強みになる

■成果だけを強調するESはうまくいかない
ESでよくある勘違いは、「実績を書かねばならない」という思い込みです。
他人よりも優れた実績を上げたことを証明しないと、まずい。
他人が書いている要素が自分にはない。まずい。
私は会ったことがありませんが、焦るあまり、事実でないことを書く人もいるのだといいます。
「通るエントリーシート」を書く① 恐ろしい「ES同一病」
でも触れましたが、みながこういう行動原理で動くと、ESは似てきてしまうのです。
ですから、これらの焦りは、まったく意味がありません。

学生時代の体験で、これは他人も経験していないだろうという突飛なものは、そうそうないものです。そのことは、企業もわかっています。企業の採用担当者だって、ほとんどは大学生だったわけですから。
だから、「何をなしとげたか」で、合否が決まるというのは間違いです。
「自分は誇れるようなことを何もしてこなかった」と焦るのは、基本的に意味がありません。前回も書きましたが、「何を考えて、どう行動したか。そこから何を得たか」という経過が大切なのです。企業も、それを聞きたがっているのです。

■弱い人のほうが「強い」
ESの段階を突破して面接に進むと、面接はESの内容に基いて行われることが多いことがよくわかります。そこで、ESがどう見られているか、その評価がわかります。
そこで明らかになる傾向は、「成功体験よりも、失敗の体験を書く人がうまくいっている」という事実です。

なぜでしょうか。
成功の体験を書く人が、その「結果」にこだわるのに対し、失敗の体験をESに書く人は、自分を内省し、失敗の原因を掘り下げ、将来どうすべきかを考えている。そこが評価されるのです。
失敗の体験を書く人は、「失敗しました。えへへ」とだけ書くわけはないですね。「どうして失敗したのか」反省し、「それを糧に、どんな努力をしたか、あるいは、これからどんな職業人になりたいかについても自然に考え、それがESに書けているのです。
一方、実績を争ってしまうと、どうしても「自分がやったこと」をどう伝えるかということに力を入れすぎてしまうのです。そうすると、「順番意識」にとらわれてしまうのです。数百人、数千人いるかも知れない競争相手の中で、自分は何番か、勝ち抜けるかということが、ものすごく気になってしまうのです。
それでは、力は出ません。

ありのままの自分を見せ、自分について深く考えたことを、見せればいいのです。

ある職業高校出身の男子学生は、自己PRに「高校時代の実習で失敗したこと」を書きました。トラブルの時にお客さんにうまく案内ができず、怒りを買った体験を明かし、どのように人を説得し、コミュニケーションをとるべきか。それを考えるために、あえて同級生のほとんどが進んだ職業の道に進まず、大学に進んだと書いたのです。大学ではディベートに力を入れた、と学びの目的をしっかりと明記しました。

このESの評価は、非常に高いものでした。
高校の実習がふつうの人にとっても身近に接するものであったこともあり、面接では必ずこの体験について触れられて、話が盛り上がったといいます。彼は結局、業種の違う2つの企業の内定を得て、じっくり考えた末に、新しい世界に飛び込むという道を選択しました。

「弱みをあえて見せ、それを強みに変えていく」のは、大人でも実は難しいことなんです。しかし、これを身につけておくことは、一生のスキルになると思いますよ。

2011年12月18日 (日)

「通るエントリーシート」を書く⑤ 自己分析の深め方

自分が大学時代に実現させた成果について、どうまとめたらいいのか。けっこう悩みどころですね。「優勝」「何位」「○○の資格」など、誰でもわかるようなタイトルを求めがちで、大多数の人はそんなわかりやすいものはありませんから、いきおい「○○をなしとげました」のオンパレードとなり、結果としてどんぐりの背比べになってしまいます。競争相手の多いところところを「レッド・オーシャン」といい、そんなところにわざわざ参入するのは、あまり意味のない戦略とされています。企業にとっても、検証不能な、そんな底上げされたような「実績」は必要ないのです。

今回は、「いかにレッド・オーシャンでないところで勝負するか」についてお話します。

■「自分をどう分析しているか」こそが、ESの見せどころ
「自己分析」という言葉に「分析」という言葉が入っているように、「自分をどのように分析しているか」が、自己PRなどで求められている「本質」です。

実際の例を挙げてみましょう。
アルバイトで、書くことが見つからないと悩んで、「私は、みんなのまとめ役として役割を果たしてきました」と書いている人はいませんか。いままで私が見てきた就活生のESには、こういう書き方が非常に多いのです。つまり、企業にはそう書かれたESがすごい量集まっていると考えたほうがいい。だとしたら、この書き方ではほとんど無価値である、人よりも頭抜けて突破するのは無理だ、ということになります。

■具体的に「場面」を考え、そこでの自分の役割・評価を分析する
では、どうしたらいいでしょうか?
具体的に考えるのです。単に「まとめ役です」というのではなく、その内実に何があるかを考えるのです。

ある女子学生は、老舗の喫茶・レストランでウエイトレスのアルバイトをしていました。ESに「アルバイトのまとめ役でした」と書いています。彼女の「よさ」がどこにあるのか、ちっともわかりません。
そこで私は、「具体的に考えて」と聞きました。
彼女は、「うーん」としばらく考えたあげくに、こう答えました。
「そういえば、閉店のときのレジの締めを任されていました」
そう言われると、彼女の役割と、彼女に対する店の評価がよくわかりますね。
店の閉店と現金扱いは重要なもので、どんなアルバイトでも最初から任されるものではありません。そこに店の、彼女への信頼があります。しかも、単にレジから金銭を出し入れするだけでなく、閉店時のレジの締めを任されていることで、彼女が店から信頼を得ているレベルは高度であることが証明されています。店から何を任されているか、これだけで多くの情報が伝わるのです。

「お客さんとの話はなにかないですか?」私は聞きました。
「たまに、"あなたの笑顔があるから私はここに来るのよ。この間はあなたがいなくて寂しかったわ"と言われることがあります」
彼女の仕事のレベルが高いものであることが、このお客さんからの声かけで証明されています。まさにこの店にとって、彼女がかけがえのない存在であることが評価されているのです。あとは、自分が「いい笑顔」をお客さんに見せるために、どう心がけていたかを思い出して、書けばいいわけですね。
単なる「まとめ役」という書き方と、具体的なふたつのエピソード。全く違っていることはおわかりですね。

■自己分析をきちんとしたESは、面接でも有利
「アルバイトのまとめ役でした」と書くよりも、このように具体的に書くことで、情報の量と質をケタ違いに高められるということがおわかりになるかと思います。こうすれば、企業の担当者にも趣旨が伝わりますから、面接での質問は最初から具体的になります。
これはけっこう大切なことです。一次面接、二次面接では一対一ではなく、集団面接であることが多く、ひとりにかけられる時間が限られます。ですから、最初から絞られた質問を誘うことができるESを書けば、面接のスタートから、他の人より有利なポジションをとることができるのです。
ちなみに、この女子学生は、三、四社の企業から内定がとれ、じっくり考えて自分が向いていると思われる企業に就職しました。

最後に確認しておきますが、企業は彼女がアルバイトで発揮した能力を評価したと同時に、彼女が自分をこのように分析できるのだ、という能力を高く評価しているのです。「実績よりも分析力」なのです。

2011年12月14日 (水)

「通るエントリーシート」を書く④ 自己分析はシンプルに、深く。

■対話のできるESを書くことが必要
前回までの図の「①」を掘り下げる自己分析の枠組みについてお話します。

就活は「正解のない」世界です。高校までの試験のように、正しい答えをすれば合格するものではありません。また、統一的な基準もありません。試験官Aと試験官Bが全く同じ点数や合否判断をすることもありえません。
ESの間違いのほとんどは、みなさんが「正解がある」と思い込んでいるところにあります。正解を求めてしまうから、ESが同じになってしまうのです。そして、同じになってしまったら、そのESは突破からはほど遠いものになってしまいます。

では、ESとは何なのでしょう。
一言でいえば、「対話する材料」です。相手が聞きたいなと思っていることに答えられていればいいわけです。
まだ会ったことのない相手にどう答えればいいかって?
企業の採用サイトに書かれている?……それに答えるだけでは、20点ぐらいですかね。
なぜそうなのかは、後でエントリーを起こしましょう。

簡単です。既に書いていますが、「あなたは何者なのか」について書けばいいのです。
これから、それを探る方法についてお話します。

■ファクト(事実)をつかみ、プロセスを掘り下げる。
チャートにすると、こんな感じでしょうか。実にシンプルなものです。
自分のそれまでの体験(学業、アルバイト、部活、サークル、ボランティアなど)を、すべてこの基準に即して書き出してみましょう。


           「私はこういう人間です」

①自分がやってきたこと────────ファクト(事実)──どんなことをやったのか
                  └プロセス(経過)──どのようにやったのか
                  └アウトカム(結果)─どんな結果が得られたか

②それによって自分が学んだこと────ファクト(事実)──どんなことをやったのか
                  └プロセス(経過)──どんなことを考え(悩み)、
                  │          何を実行したのか、
                  └アウトカム(結果)─どんなことが自分の糧として
                             得られたか
                             自分は何ができて、
                             何ができないのか

(この図はあとできれいに描き直します)

さて、これらのうち、「キモ」は何でしょう。
「こんな成果を上げました」「優勝しました」「成し遂げました」という、①の「アウトカム(結果・成果)」だと思うかもしれませんが、違います。一番重要なのは、②自分が学んだ「プロセス(経過)」です。面接に進んだ人たちは、必ずここを突っ込んで聞かれています。②のプロセスをどれだけ掘り下げられるか、すなわち内省の深さで自己分析の評価は左右されているという感もあります。

逆に考えれば、就活で有利なのは、大学時代の「強者」「勝者」ではない、ということでもあります。
それでは、何を大切に考えたらよいのでしょうか。
②のプロセスの掘り下げについて、さらに考えていきましょう。

2011年12月11日 (日)

「通るエントリーシート」を書く③ 必勝エントリーシートの構造とは その②

「自分は何者か」をまとめるところまで前回持ってきました。
これは、確かな言葉で「自分が何なのか」をつかむ作業です。
なかなか忍耐力の必要な作業なのですが、人間は言葉で考える生き物なので、きちんとした言葉を見つけたならば、その上に考えを積み上げていくことができるのです。

ただし、これは「ひとつしかない正解」ではありません。気がついたらどんどん直していきます。その作業を繰り返すことで言葉はより磨かれ、言葉が何を示しているかがよりはっきりとします。自分によく見えるだけでなく、他人(企業、そして面接官)にもよく伝わる。それが狙いです。


Fig2_3


さて、そこまで作業ができたら、次は「2.自分は職業に対してどう向き合うか」を探る作業に移ります。「自己PR」の中核をなす部分であり、企業のESのさまざまな質問に答える部分です。
いままでは過去の話をしていたのですが、ここからは「未来の話」を考えていくのです。
図に新しい三角形が出てきました。自分を掘り下げたところから出発して、積み上げていくことを示しています。

基本的な枠組みとしては、
「ゼミや学業で学んだことから、職業人として仕事にどう向き合うか」
「部活・サークルで学んだことから、職業人として仕事にどう向き合うか」
「アルバイト・ボランティア活動で学んだことから、職業人として仕事にどう向き合うか」
それから、
「企業研究・業界研究をふまえて、職業人として仕事にどう向き合うか」
をプラスします。

そのとき、何を手がかりにしたらよいのか。次回お話ししたいと思います。

2011年12月 9日 (金)

お知らせ:ブログタイトルを変更しました

このブログの目的をより反映したタイトルに変更しました。今後ともお付き合いください。

「通るエントリーシート」を書く② 必勝エントリーシートの構造とは その①

それでは、具体的な「方法」に入っていきましょう。
前々回、ESの目的はふたつしかない、とお伝えしました。

「1.自分は何者か」
「2.自分は職業に対してどう向き合うか」

これらを深く掘り下げて考え、そして表現すること。これが、「必要にして十分条件」なのです。
今回は、それを図解し、2回に分けて説明します。

では、下の図をごらんください。

Fig1_2

まず、「1.自分は何者か」についての掘り下げをしてみましょう。

■たいていのESは出発点で終わっている
青い逆三角形の一番上の部分、これが出発点です。「学業(授業、ゼミ・卒業研究)」「クラブ活動」「アルバイト」「ボランティア」「趣味・特技」「留学経験」など、それまでのいろいろな経験を思い出して書き出す「棚卸し(たなおろし)」は誰でもやるのではないでしょうか。

さらに、性格について自分で考えたり、アンケートに答える形の心理テストで自己の性格をつかむこともよく行われますね(自己分析)。中には、ゼミ仲間や同級生などの他人に自分の性格を言葉にしてもらい、自分では気づかない部分を補うことを実践する人もいます。これを「他己分析(たこぶんせき)」と呼ぶみたいですが、本当にそんな言葉、あるんだろうかね(笑)。

で、問題は、ここで出てきた要素を単純に並べ替えて、ストーリーを作ってしまうことにあります。言ってみれば、「なぜ」と問いかけ、掘り下げる量が圧倒的に足りない。
この逆三角形の図でいえば、てっぺんの平らなところで終わってしまっているのです。
就活生のESがみんな似たようになってしまうのは、この表面的な要素だけでストーリーを組んでしまうからです。

■問い続け、掘り下げ、シンプルにまとめよ
「この行動をとったのはなぜか」
「バイトでやっていたこの役割は何のためか」
「自分はどんなふうに考えてやったのか」
「何を目的にしたのか」
「それは達成されたのか」……

「なぜ、なぜ、なぜ」と自分に問いかけ続け、それを整理する作業を続けると、自分が取り組んだプロセスと、その行動原理が見えてきます。
「なぜ、なぜ、なぜ」と深く掘り下げ続け、たくさん出てきた言葉を整理すると、自分が意識の下で考え、努力してきた行為や、周囲がどのようにあなたを評価していたのかが見えてくるのです。

そうやって浮かび上がるのが、本当のあなたの姿です。
逆三角形の頂点の部分です。
それをESに書くのです。

続きます。


2011年12月 8日 (木)

「通るエントリーシート」を書く① 恐ろしい「ES同一病」

就活生のESを見るようになって3年目ですが、毎回驚くことがあります。
みんな、ほとんど同じことを書いてくるのです。まるで伝染病のように。
これは、けっこう致命的なことです。
なぜかはわかりますよね。人と同じでは、ピックアップされることには「絶対に」ならないからです。

どうして、こんなことになるのでしょうか。
現在、自己PRは大学指定のB4判履歴書用紙の右側に項目があり、それに従って書かれていることが多いようです。私と付き合ってくれている就活生の大学の用紙には、「自己PR」、「力を入れた学業(授業科目、ゼミ・卒業研究など)」、「クラブ活動・学外活動」、「趣味・特技」、「自覚している性格」という項目があります。
まず、この「枠」を埋めることに一生懸命になってしまうのが、第一の問題です。

そして第二に、「企業から求められる正解を探してしまう」ことこそが、ESが同じになる「犯人」だと私は思っています。
狭い「枠」の中で、正解を探すとどういうことになるのでしょうか。
……
「学業」ゼミで積極的に発言し、また、他のゼミ生が発言しやすいような環境を作り、議論を深めることに貢献しました。
「クラブ活動・学外活動」部活(サークル)ではみんなのまとめ役として○○に務め、こんな実績を上げました。アルバイトでは○人いるアルバイトのまとめ役となり、他のメンバーが働きやすいようにこんなことに配慮しました。
そして自己PRには、これらを総合したような自己紹介が書かれてしまうのです。
……
まるで、この世はすべて「マネージャー体質」の人ばかりであるかのように見えてしまいます。そんなことがあるはずないのです。
自己分析が深められないうちに、ESに「正しい答え」を書かなければならない、という思い込みが、そうさせてしまっているのです。

人間は「多面体」です。同じ人間はふたりといません。あなたにもいろいろな面があるはず。それをじっくりと見きわめ、伝わるように表現することが、「通るES」を書くための王道です。

続きます。

2011年12月 6日 (火)

すべてはエントリーシートに始まり、そして終わる

就活がスタートしました。企業の説明会が始まり、大学で行われるものには教室に入りきれないほどの就活生が集まり、急遽別室にモニターを置いての説明会になっていました。
ついに始まった。みんな緊張している時期だと思うのですが、今だからやらなければならないことがあります。それは、

「自己PRとエントリーシートに早く取り組み、完成度を高めていく」

ことです。特に自己PRは何回も考え、就活の過程でどんどん直してブラッシュアップしていくことが必要なもので、その土台をしっかり作るべきということです。
このたび就活生5人を前に、2時間ほどの小さなセミナーを行いました。意見のやりとりをしながら進められるので、理想の人数です。これから、そこでお話したことをご紹介していきます。

■自己PRとESの目的とはなにか
大きく分けてふたつしかありません。それを深く掘り下げて考え、そして表現することです。

「1.自分は何者か」
「2.自分は職業に対してどう向き合うか」
(「その企業」ではなく、あくまで「職業」です。理由はあとで新しいエントリを起こします)

これは、就活生だけでなく、職業人にとっても非常に大きなテーマです。ですから、基本的に完成はありません。自分の中でも考えが深まったら内容をどんどん変えていく必要があり、またそうすることによって内定は近くなるのです。

■早く企業の評価をもらい、それをさらに考える材料にする
「ESが通らない」という悩みをよく耳にします。
この段階から一刻も早く脱却しなければなりません。
なぜなら、通らないうちは、あなたのESは「落とす材料」にしか使われていないからです。

ESが通って、初めて次の面接の段階になります。いままでの経験から、面接で聞かれるのは、ESに書かれていることであることがほとんどです。

つまり、ESに書いたことが、面接で初めて企業によって評価されるのです。ポジティブ、ネガティブ、あるいはどちらだかよくわからない、ということも多いと思います。しかし、この段階に早く到達しないと、何も始まらないことはおわかりでしょう。当然ながら、企業は「ESの何が悪かったのか」というフィードバックはしてくれませんから、いたずらに受ける企業の数を増やしてしまうという悪循環に陥りがちです。

とにかく、早い段階でESを突破して、何でもいいから企業の評価にさらされる機会を作るべきです。

■ESは企業とのコミュニケーション手段
私がESを見たり相談に乗ったりした就活生の中には、スポーツで優れた実績を上げた人が複数いました。企業にとっては、大変わかりやすい「採りたい人」の指標です。少し前なら、こういう人は簡単に内定が出たでしょう。しかし彼らも、ESに書かれたことに従ってみっちりと「実績を上げる過程でどんなことを考えて実践したか」を問われていました。

そこで改めてわかるのが、
「面接はESの内容に沿って行われる」
ということであり、
「ESは企業とのコミュニケーションツールである」
ということです。ESがよく練られていれば、それをきっかけとして面接官とコミュニケーションがとれます。ESが、あなたと企業のコミュニケーションの質を左右するのです。

■ESを磨けば、企業と対等に立てる
しかし、このことは「ESを完全無欠にする」こととイコールではありません。ESが不十分であっても、必ずしもマイナスではありませんし、それを指摘されたら直していけばいいのです。「それは考えていませんでした。ご指摘ありがとうございます」
と答えるのは、実はマイナスでなかったりします。

ESを練り上げるメリットのうち一番大きなものは、それによって企業と対等に話ができるということです。
就活生はどうしても「受けている」意識があるので、相手の企業の顔色をうかがって一喜一憂してしまうところがあります。
しかし、前にも書きましたが、質問はESをもとに行われます。よく練られていればどんな質問が出るかは想定の範囲内です。また、思わぬ質問が出たときにもESの土台の上に立って答えられますから、質の高い答えが十分可能になります。
たとえば友達と話していて楽しいのは、「会話がかみ合う」ときですね。お互いに話している内容を理解していて、「そうそう」「わかってる!」という楽しさがありますが、相手が自分の考えていないことを言ったときにも、「それは思いつかなかった」と面白く感じますよね。面接官とも、それと同じような関係を作って、会話を楽しむところまで行けるはずです。

面接官と余裕をもってコミュニケーションがとれれば、面接官を通じてその企業のあり方や、あなたに何を求めているかが見えてきます。すると、「自分が」、「この会社に入るかどうか」を主体的に選ぶことができるはず。ESを練り上げる最終目的地は、ここにしたいと思います。

2011年12月 4日 (日)

始動します

■今年も就活アドバイスをします
12月1日から、新年度の就職活動がスタートしました。
私はある大学で、ごくごく少人数の就活生諸君を相手に、ボランティアでエントリーシートや面接のアドバイスをしています。今年もやらせていただくことになりました。

昨年度(というか2010年からの就職活動)は東日本大震災の影響で長いものとなり、就活生は大変だったと思います。今年はスタートの遅い分短期決戦形になることが考えられ、別な意味での大変さがあります。

そこで、やり方を変えることにしました。
今までは、エントリーシートを書いたところで添削することから始めていましたが、より合理的にするため、事前にセミナー形式で就活のマインドセットを行います。

実際にセミナーを実施した後、このブログに備忘録の形で内容をご紹介します。
参考にしていただけたら幸いです。

■過酷な就活を生き抜くメリット
今の就活生諸君を見ていると、かわいそうだなと思うこともあり、逆に情報に流されすぎて、自らの首を絞めていることに気がつかないんだなと感じることがあります。

たとえば大企業に志望者が殺到する風潮がそれです。就活が過酷なのは、景気悪化や、企業の中で世代の新陳代謝がうまくいかないことから新卒採用を絞るという外部要因と、就活生の極度な安定志向、大企業志向、そして、一見平等に見える企業エントリが就活生の殺到を招いているという制度上の問題がからみあっており、なかなか複雑です。

しかし、就活できちんと自己分析をして、自己の適性をつかみ、歪みのない職業に対する価値観を養っておくことは大きなメリットがあると思います。おそらくこれができていないと就活は成功しませんが、逆にきちんとやっておけば大きな強みがあります。

かつて就職が楽な時代は、この問題はとりあえず就職してから考える問題でした。しかし企業に、じっくりと人を育てる余裕がなくなってしまったのです。職業生活は長く、就職してから不適応を起こす人もたくさんいます。うつ病などメンタルヘルスの問題は企業にとって大きなリスクです。就活のときに自らにきちんと向かい合っていれば、仕事を正しく理解することもできるでしょうし、転職などのステップアップも正しくできるのではないかと思います。

過酷な就活を、チャンスに変えてしまいましょう。
そのお手伝いを、したいと思います。

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