第102号:「ポメラ」が気になる
「テプラ」など変わった事務機器で有名なキングジムが、テキスト専用入力機「ポメラ」を発表した。11月10日発売。
最近、「Eee PC」など格安モバイルノートがブームだが、「ポメラ」はこれらとは一線を画し、テキスト入力しかできないいさぎよさ。
ちょっと、ぐらぐら来る。
先日会社を辞めるときに机の引き出しを整理していたら、「OASIS POCKET2」が出てきた。すっかり忘れていた。
もう15年ぐらい前に買った、単三乾電池2本で動く縦20センチ、横10センチほどの小型ワープロ。サイドパーティー製のケーブルを使ってMacにつなぐとストレージとして認識し、ファイルをやりとりすることが可能だった。しかし、反応が遅く、変換機能もプアだったため、結局使いこなせずに終わってしまった。
「ポメラ」は、「オアポケ」の愛称で親しまれてきた、この「OASIS POCKET」の再来を思わせる。インプット・メソッドには「ATOK」が使われるようで期待できる。また、キーボードが大きく伸張するところも美点。モバイル製品に使われている小さいキーボードで長文を書く気は全く起きない。前エントリで紹介した川崎和男が、20年近く前にジョン・スカリー時代のAppleに提案したコンセプトモデル「Mind Top」にそこはかとなく似ている(いや、美しさは段違いだけれど)ところも気になる。
まだ全く触っていないのだが、「書く」ということに関しては、そこそこ押さえられているモデルのように感じるのだ。
現在、私は「いつどこでもテキストを入力できる」環境があると便利。ふだんはMacbook airを持ち歩いている。その前のibookG4とか、初代PowerBookG4(15インチの、チタンのやつ)を持って歩いていた時代に比べれば圧倒的に楽になったが、それでも取材道具とかカメラが一緒になると外されることになるし、健康のために、と思ってこれらを背負って、帰宅するのに1万3000歩とか歩いていたら、「足底筋膜炎」になって、かかとに激痛が走るという情けないことになってしまった。荷物の軽量化を考えねばならない。
いまの原稿書きには、事実上ネット検索環境が不可欠だ。しかし、それは割り切り次第とも言えるし、iPhoneなどのモバイルデバイスで代用することもできる。最近、同業者で取材の場にノートPCを持ち込み、メモを取る人が多いが、私はどうもあのものものしさが気に入らない。第一、「図が書けない」。だから私はノート派だ。でも「ポメラ」なら、TPOで使えるような気がする。
こういう企画が文房具メーカーから出てきたことが面白い。これだけ割り切ったものを、コンピュータメーカーが送り出すことは、おそらくもう無理なのであろう。


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