« 東武電機のデッキ端梁警戒色は車体色か黒か | トップページ | 鉄コレ箱写真の謎②「5720型直角カルダンのルーツを求めて」 »

2017年3月 6日 (月)

鉄コレ「東武1700系セットA」箱写真の謎①「57の台車が違う」

 ちょっと前のお話をしますが、
 みなさん、お気付きでしたでしょうか。

Img_2757

 昨年12月に発売された、鉄コレ事業者版東武1700系。登場時、冷房改造、即窓固定・前面強化・ヘッドライトシールドビーム化の3種類が発売されました。

Img_2758

 なかなかよい出来だと思いますが、実はこれからするのは「箱」の話です。

 新製当時の原形車のパッケージ写真に、ものすごく珍しいものが写っているのです。
 フタを開いて左下、新製されて西新井工場に到着したてで、整備にかかろうというばかりの1700形が写っています(花上嘉成東武博物館名誉館長撮影の写真と思われます)。実は、これからするお話は、1700ではありません。

Img_2762_1

 その後ろに、旧型車が写っているのが見えます。窓割から先代の特急車、5700系であることが明らかですが、履いている台車にご注目ください。57形が使っていないはずのイコライザ台車。いったい、どういうことなのでしょうか?

Img_2762

……実はこの写真、はからずも戦後電鉄技術の試行錯誤を物語る「貴重な証人」なのです。

 1951(昭和26)年に戦後初の特急車として登場した流線型ネコひげの5700型と、前面が半流線型の5710型がデビューします。駆動方式はつりかけ式、台車はモハ・クハとも住友金属(当時はGHQの財閥解体の指示で社名が扶桑金属)FS-106ゲルリッツ台車を装備していました。

 1953(昭和28年)には、新たに5720型が登場します。半流線型の車体は5710型と同じですが、走り装置は営業用としては日本初の直角カルダンを装備した東芝TT-3型台車が採用されました。鉄コレパッケージの写真は、この5720型と思われます。

Img706

 しかし、本来5720型が履く台車は、上の写真のように、湘南電車のDT16によく似た軸バネ式のTT-3です。これです。では、なぜパッケージの写真ではイコライザ台車を履いていたのでしょうか? そもそもなぜ、私はこれを5720型と断定できるのでしょうか?

 5720型の、日本最初期の直角カルダンは故障が相次ぎ、動力機構を分解しての修理が続いていました。しかし、当時は車両に余裕がなく、車両ごとの運用離脱ができない。そこで、古いつりかけ式イコライザ台車を履いて営業運転に出ていた、おそらくこれが唯一残された写真ではないかと思われます。

 故障はどうして相次いだのか、このイコライザ台車の出所はどこか? これから解き明かしていきたいと思います。(つづく)


« 東武電機のデッキ端梁警戒色は車体色か黒か | トップページ | 鉄コレ箱写真の謎②「5720型直角カルダンのルーツを求めて」 »

コメント

とんでもなくご無沙汰です。
5700が履けるイコライザ台車ってえとデハ10系のでしょうか?続編楽しみです。

Cederさん:コメントありがとうございます。新しいエントリを立てました。写真ください(笑)。

おお!また更新してる!
トミーにじゃんじゃん豆腐鉄コレ出してもらわななー!

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 鉄コレ「東武1700系セットA」箱写真の謎①「57の台車が違う」:

« 東武電機のデッキ端梁警戒色は車体色か黒か | トップページ | 鉄コレ箱写真の謎②「5720型直角カルダンのルーツを求めて」 »

2019年3月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31