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2016年6月

2016年6月26日 (日)

【次の記事で訂正あり】鉄コレ東武ED5010発売と「避雷器の位置について」

たいへん間を開けてしまいました。ごきげんよう。

鉄コレ東武ED5010が発売されました。先に発売されたED5070同様、いい出来だと思います。
ED5010は、1957(昭和32)年から始まった「貨物電化5ヶ年計画」に従って日立で製造された機関車です。ED5060は1960(昭和35)年から東芝で製造された同性能の機関車で、メーカーごとに形式が分かれた格好になっています。

ED5010は製造時期で前期と後期に分かれており、正面窓の位置と側面ルーバーの形状が異なります。鉄コレは後期の一番最初である16号機のナンバーが印刷済みになっています。

保存車は後期のED5020が杉戸高野台駅近くに車掌車のヨとともに保存されていますが、残念ながら荒廃しており、東武博物館に保存されている前期のED5015を参考にされる方が多いだろうと思われます。2階のプロムナードから屋根上を見下ろすことができ、配管などのディテールをよく観察できます。

Gr033297
博物館の展示では手前が2位側、伊勢崎・日光、寄居側となります。

Gr033307

ただし、気をつけていただきたいのが避雷器の位置です。東武箱形電機の避雷器は、2丁パンタのそれぞれ正面に向かって右側についている、すなわち点対称の位置にあるのが正しいのですが、保存ED5015号のそれは、なぜか手前の2位側(日光・伊勢崎、寄居側)は左側についてしまっています。これは間違いで、保存のため整備をした際のミスではないかと思います。

【間違いではありませんでした。次(新しい)記事をごらんください】
Dsc_5259
さらに寄ると、母線や空気配管、パンタ取り付け部の屋根にある、車内から制御器や抵抗器、CPなどの機器を出し入れする口のフタのボルトの形状がよくわかりますね。

避雷器の正しい位置については、現役時のED5024の写真を見ていただけると、違いがわかると思います。左側が1位、浅草方向となります。

Img701

これはED5060やED5080も同じ。ご参考までにED5063の写真をご覧に入れます。手前が1位側、浅草方面です。写真でご覧いただけるように、電機はその末期に避雷器が上半分にカバーのかかったタイプに取り替えられましたが、ED5010のほとんどはカバーのない、大きな碍子むき出しのタイプを装着したまま生涯を終えました。パーツでいえば、GMの8000系用パーツはカバーつきですが、ペアーハンズのパーツNP-013がカバーなしなのでED5010、ED5060、5080の1980年代なかばまでの姿に適合します。

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鉄コレの箱に印刷されている「屋根上パーツの取り付け方法」は、正しい避雷器の向きを示してますので、これを参考にされて加工ください。「避雷器と汽笛は同じ側にある」のが正しいんですね。ちなみに、図は車体を内側から見たかたちになっているので、ご注意ください。

Img_0092

なお、運転台上の屋根上につくホイッスルは博物館のED5015では真鍮の地を磨きだしており、鉄コレのパーツも金色になっていますが、現役時は車体色が塗られていました。ED5063の写真では真鍮地磨きだしですが、これはごく末期になってからの姿です。
もっとも、ホイッスルは金色に光っていたほうがかっこいいですけどね。

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