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2015年3月15日 (日)

上野東京ライン開業で見えた、JR東の近郊戦略

皆様ご存じのように、3月14日改正で「上野東京ライン」が開通した。
そこで、『鉄道ジャーナル』風に東京駅に行ってみた。従来、東京駅止まりの東海道線が折り返していた7番・8番ホームが北行きホームとなっている。南行きホームでは始発の着席メリットがなくなったから雰囲気が違うかもしれないが、北行きホームでは夕方近くに行ったこともあって乗客はみんな普通の顔をしている。

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篭原行きは吊り革が半分埋まるぐらいの混雑。神田までの急勾配が目新しいが、秋葉原からは何となく見慣れた風景となって上野に到着する。意外と上野で入れ替わりがある。
上野は浅草同様、人々の関心圏としては高いが実際に訪れる人はそれほどでもないという悩みがある。アメ横→秋葉原、上野公園→谷根千、広小路→湯島という「面」での町造りをもう少しがんばると、副都心線開業時の新宿のように人を吸い上げる効果が生まれるのではないか。

2001年の湘南新宿ライン開通で、東北線(宇都宮線)沿線では駅勢圏の拡大が起こっている。新宿・渋谷や横浜・神奈川県方面が乗り換えなしで便利になったことで、並行する東武伊勢崎・日光線や宇都宮線から乗客の転移が起こっている。東武は逆に半蔵門線乗り入れで久喜・南栗橋以北で系統を分断し乗り換えを乗客に強いているため、その不便さも嫌われ、クルマでJR駅近くの駐車場に止めて一日駐車料金500円を払ってもメリットが大きいと考える層が増えたからである。

今回、上野東京ラインの開通でその傾向はさらに強まるだろうし、常磐線も本数は不十分ながら品川乗り入れを果たしたことは、やはりつくばエクスプレスを睨んだ戦略があるだろう。また、先般発表された中央線のグリーン車増結も、沿線乗客の囲い込みと並行して走る京王との差別化戦略、逆にグリーン車が乗り換え可能であるシステムを生かして、中央線から埼玉・横浜・神奈川方面に行く乗客を東急や小田急などの競合私鉄に逃さないという戦略が透けて見える。

今回の「上野東京ライン」は、都市構造的には「行き止まり駅」と「スルー構造」のターミナルをつなぐ歴史的な意義もあるけれど、営業政策的には「JR東総取り作戦」が展開されていると見るのが正しいと思う。

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ところで、今回は東京駅から上野東京ラインに乗り、そのまま赤羽駅まで行って埼京線に乗り換えて池袋で酒を飲んだ。帰りの丸ノ内線の車内広告は転職サイト一社提供で、いろんな企業のトップが経営信条を語っているが、あまりに中味がないので泣けてくる。はやくやめてほしい(笑)。

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コメント

なるほど。京浜地区の住民にとって北関東との結びつきは弱いですから、もう一つJR東日本が推進するネットワーク形成の意義が判らなかったんですが、新たな需要開発と言うか競合私鉄への対抗策という眼目が会ったのですね。個人的には加えて品川駅をJRグループの旗艦駅にする意図もあるのかなと思ったりしています。しかし、そういう壮大な意図に反比例するように車輛は外観・内装共に貧弱。こちらを何とかして欲しいと思います。

道草人生様に同意です。ネットワーク化はまあ勝手にやればと思いますが、ロングシートか今時の基準からは外れたボックスシート、それが嫌ならグリーン料金払えですから。首都圏電車のアコモは昔から関西のワンランク下ですが、あとで後悔しても遅いです、

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