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2014年12月10日 (水)

東武6000系の魅力は車内デザインにあり

犬谷号さんからコメントをいただきました。
東武6000系の外観がダサい、と書いたことに反応されてです。
それにしても、いつもハンドルを変えてこられるのがすごいです(笑)。
このエネルギーはいったいどこから。

……
でもいつも思うことですがデザインとしてのダサさと
鉄道車両としての魅力は正比例しないですよね、、、
……

昭和20年代後半、車両の構造の革命が起こります。
台枠に柱を立てて外板を貼るスケルトン構造の旧型電車から、航空機のボディーのように外板も構造材として力を受け持たせる張殻構造・半張殻構造へと車体が変わり、同時に駆動方式も吊り掛けからカルダン、WNなど間接駆動へと変わります。

R0019011
(西鉄香椎)
半張殻構造の皮切りとなったのは、1952(昭和27)年登場の西鉄313形です。高張力鋼板を使って思い切った軽量化を果たした東急5000形など、「機能を反映したかたち」の美しさを模索する時代が続きます。そのひとつの極致が、名鉄7000形パノラマカーだったのではないかと思います。

一方、東武はそのようなトレンドとは無縁なところにいました。とにかく輸送力増強に追われ、20m4扉の7800系を作り続けていたからです。昭和30年代なかばに至り、新性能、新型車体を自分のものにする際に生まれたデザインコンセプトは「とにかくシンプルに」でした。1720形DRCは別として、安く、簡素に、大量にという考え方が8000系を生んだわけです。6000系もそれに準じた考え方で作られています。

東武デザインの美しさは、外観よりも車内にあったと私は考えています。1960(昭和35)年のDRCに始まる、黄土色に近い濃いベージュの内装に、金茶モケットシートのシートの組み合わせ。単色の室内のカラーアクセントとして、窓上のカーテンレールをワインレッドとして、一本帯を通したのがとても効いています。

1811
(DRCのカラーポジが出てこないので、同様のカラースキームの「りょうもう」用1800系を。一般車改造された姿ですが、ワインレッドが効いてますね。シートは現在の一般車用の緑色に張り替えられていますが、これはこれでベージュによく合います)

6000系の室内は、デッキがない以外は国鉄153系、165系とほぼ同じ構成と言えますが、網棚をステンレスパイプにしたり(国鉄電車は旧型客車の流れを汲んだ網)、蛍光灯にカバーをつける、ヒーターは座席下に収めるのではなく、旧型客車と同じく室内窓際に長手に通し、暖房効率を高める工夫がなされています。

Img609
(夜の新栃木行き準急の車内。左側のボックスとボックスの間、上衣掛けフックの下に、扇風機のスイッチがあるのが見えます)

とりわけ特徴的なのが座席です。モノ自体は国鉄のクロスシートと同じですが、背板にモケットを張らず、ベージュの内装色よりも濃いベージュ色のデコラを張って簡素化しました。そして写真ではわかりにくいのですが、肘掛け下の袖仕切り板をブラックの仕上げとしたのです。

Img608_2

このブラック仕上げ、私はものすごく好きでした。シャープな逆台形のブラックが、ベージュの内装をきりりと引き締めています。まさに60年代モダン。簡素さを徹底させた結果、美しさが生まれたという、機能とかたちがマッチした、モダンデザインの成功であったと思います。

一般車の2000系、8000系は内装ベージュに対するアクセントカラーがありません。比べると、1色加えるだけで、こうも違うのかと思い知らされます。

あんまりこういうことを言う人がいないので、この機会に言っておきます(笑)。

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コメント

こんにちは。早速車内の写真、ありがとうございました。
背板がデコラ張りなのは残念ですが、それ以外は
私好みの車輌です。ほんと、乗ってみたかったものです。
おそらくボックス時代の近鉄2610系よりは快適だったのでは、と思われます。

側面も魅力的ですしね。

DRCも車内はものすごく快適だったそうですし。

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